2023年6月11日日曜日

2025年例会候補作品検討用資料

金沢市民劇場の2025年例会候補は次のとおりです。

全部で28作品が候補になっています。検討用資料は次のとおりですので,各サークルでご確認ください。

# 現在ファイルを入替中です。




2021年3月20日土曜日

コロナ禍の中で,安心して例会に参加するための「感染しない・させない」ガイドライン

金沢市民劇場の事務局の方から, 「コロナ禍の中で,安心して例会に参加するために「感染しない・させない」ガイドライン」をWebページでも紹介して欲しいという連絡がありました。

金沢市民劇場では,以下のガイドラインに沿った対策の下で例会を行っています。安心してご参加ください。

  • 劇場は,一見,蜜のように思いますが,劇場法・建築基準法で,換気対策が十分に機能しています。
  • 参加者の検温・手指の消毒・マスク着用で観劇。会場内の消毒を行っています。
  • 私達は会員制の会で不特定多数の参加者ではなく特定の参加者です。万が一でも経路を特定できます。
  • 正しく恐れ,最大限の対策をして,こんな時期だからこそ,観劇を通して心に潤いを届けたい。
会員の皆様のご協力とご理解をよろしくお願いいたします。


2020年7月12日日曜日

金沢市民劇場2020年初夏のサークル代表者会議。コロナ禍での活動と2022年の例会づくりについて情報提供がありました

コロナ禍の中,全国の劇団,演劇鑑賞団体が大きな影響を受けています。その辺の状況についての,お知らせがあるということで,金沢市民劇場のサークル代表者会議に出席してきました。今回は7月8日~10日に行われましたが,私は10日夜に参加してきました。
内容は,(1)コロナ禍中での例会等の活動について,(2)今後の例会づくりについての2点でした。

まず。3月以降,ほとんど行われなくなってしまった,各劇団の近況報告のような形で,DVD「劇場で会いましょう」を参加者で一緒にみました。
手作りスクリーンに投影していました。
例会でお馴染みの俳優さんが次々と登場をしましたが,舞台上でのメイクをした時の雰囲気とは違い,「普通の人」という感じに興味深いところでした。このDVDですが,次のQRコードからも閲覧できるとのことです。

この動画にも収録されているのですが,加藤健一さんから「演劇の会場は,本当に「密」なのだろうか?」という問題提起がありました。結局,リスクをどこまで容認するかという問題になるのだと思います。当面は各業界で決めたガイドラインに沿って進めざるを得ないのだと思いますが,色々な文化・芸術を破壊し尽くすことのないことを願っています。

その鑑賞ガイドラインですが,金沢市民劇場で使っている,金沢市文化ホールの場合,次のような「千鳥指定」という形になります。席詰めもするそうですが,「1席空けて席詰め」ということになるようです。
その他,例会に参加する際「例会参加カード」を出して欲しいとのことでした。

コロナ問題とは直接的には関係はないのですが,昨年10月の消費税増税の影響と健全財政の確立のため,一般の会費を月額2700円に値上げしたいとのことでした。そのことなどを審議するため,7月26日に金沢市民劇場第55回総会が行われます。


最後,2022年の前半の例会の推薦作品についての紹介がありました。

  • 2022年1・2月例会 劇団NLT「O.G」
  • 2022年3・4月例会  無名塾「いのちぼうにふろう物語」

無名塾の方は,90歳近くになる仲代達矢さんが主役で出演予定とのことです。

この日の情報提供の中で,色々な劇団の方からの演劇についての「ことば」を聞くことができたのですが,その中でいちばん印象に残ったのは,こまつ座代表の井上麻矢さんが「父の言葉です」としておっしゃられた
記憶せよ,抗議せよ,そして,生き延びよ
という言葉です。今回のコロナ禍も,過ぎ去ってしまうと意外にコロッと忘れてしまうものです。将来に生かすためにも,ままず「記憶せよ」というのが必要なのかもしれませんね。

2020年6月8日月曜日

「Sing a Song」公演は来年に延期。座席シール発行は2020年7月の会費受付期間に行います。

金沢市民劇場幹事会から,2020年5月例会だった「Sing a Song」公演の延期と座席シール発行についての連絡がありました。

「Sing a Song」公演は次のとおり延期されます。

  • 2021年6月18日(金)18:45~ 野々市フォルテ
  • 2021年6月20日(日)15:00~ 金沢市文化ホール

座席シールについては,今年の7月分会費の受付時に発行します。詳細は次のとおりです。

会費は日常の運営費や,少しでも劇団を助けるために,上演量の一部先払いなどにも使われますので,期日での納入にご協力ください,とのとです。

私自身,30年以上演劇を観てきたのですが,これだけ長い期間,生のステージに接していないのは....この30年で初めてのことです。今こそ,演劇鑑賞会の力で劇団を支える時だと思います。

2020年4月30日木曜日

2020年5月の会費受付期間の変更と「Sing a Song」の座席発行について

本日,金沢市民劇場幹事会から,2020年5月の会費受付期間の変更と「Sing a Song」の座席発行の手続きについて連絡がありました。

まず5月の会費受付期間ですが,5月18日~21日に変更になります。

また,次回例会の「Sing a Song」については,現在日程を調整中で,その結果を見極めた後,お知らせしたいとのことです。座席シール発行については,次のとおりとなります。

会費は日常の運営費や,少しでも劇団を助けるために,上演量の一部先払いなどにも使われますので,期日での納入にご協力ください,とのとです。

ちなみに「Sing a Song」には,大和田獏さんが出演予定です。色々な意味で応援したい公演になりました。

よろしくお願いいたします。

2020年3月14日土曜日

2020 年3月「マクベス」例会の中止・延期について

昨今の新型コロナ・ウィルス感染拡大防止のため,3月21日,22日に金沢で行われる予定だった「マクベス」例会の開催が困難となりました。このことについて,金沢市民劇場から以下のとおり,延期する旨の連絡がありました。

  • 2021年3月6日(土)18:45~ 野々市フォルテ
  • 2021年3月13日(土)14:30~ 金沢市文化ホール

会場が変更になりますので,座席シールは再発行になります。4月の受付期間に「マクベス」のローテーションで受付を行います。

金沢
4月6日 D
4月7日 A
4月8日 B
4月9日 C

野々市
4月7日 I
4月8日 G
4月9日 H


 

2020年2月8日土曜日

明日2月9日から こまつ座公演「イヌの仇討」の石川県・富山県での公演が始まります。見どころなどをまとめてみました。通説をくつがえす,超密室ドラマといった作品のようですね。楽しみです。

金沢市民劇場は今年創立55周年を迎えます。その記念例会第1弾が井上ひさし作、東憲司演出、こまつ座公演「イヌの仇討」です。2月9日の金沢公演を皮切りに金沢~富山各地を巡ります。その見所などを,金沢市民劇場「このゆびとまれ」1月号の記事などを中心にご紹介しましょう。

■どんな作品
時代の真実は虚偽と嘘だらけ。果たして,吉良上野介は本当に悪者だったのか、赤穂浪士は本当に義士なのか、忠臣蔵は本当に美談なのか・・・歴史のからくりと人間のドラマ、現代(いま)を鋭く見つめる井上戯曲の神髄が東憲司の手によって再び!


■ものがたり
時は元禄15年(1702)、12月15日の七つ時分。有明の月も凍る寒空を、裂帛の気合、不気味な悲鳴、そして刀に刀のぶつかる鋭い金属音が駆け抜ける。大石内蔵助以下赤穂の家来衆が、ついに吉良邸に討ち入った。狙う敵はただ一人。吉良上野介義央。

ところが、やっとの思いでたどり着いた上野介の御寝間はもぬけの殻だった。上野介は、綱吉より拝領した「お犬様」、家来、側室(お吟)、御女中(お三)たちとお勝手台所の物置の中に逃げ込んでいた。

赤穂の家来が邸内を二時間にわたって三度も、家探ししていた間、身を潜めていたというあの物置で、彼らの心に何が起こったのか。

討ち入りから318年、歴史の死角の中で眠っていた物語が今、明かされる。

■キャスト
吉良上野介 大谷亮介
「劇団壱組印」座長 篠井英介らと「三軒茶屋婦人会」の女形ユニット公演やTV「相棒」等で名バイプレーヤーとして活躍中

お三(女中頭) 西山水木
舞台を中心に、作・演出・振付も。海外公演でも高い評価を得る。読売演劇大賞優秀女優賞受賞
※ 当初、三田和代さんが出演予定でしたが、体調不良のためにやむなく降板することになりました。

お吟(妾) 彩吹真央
元宝塚スター。男役として25年活躍。その後は様々なジャンルに。

お犬様 
初演はラジコンでしたが、今回はパペット(指人形や操り人形)。温かみのある生っぽい犬にしたかったんです(演出:東さん)

■出演者からのメッセージ
大谷亮平
世の中のほとんどの人々がこうだと信じさせられていることを、人生最期の時まで命をかけて真実を探し、考え、戦い続けた人間たちの話です。その仲間たちと、そして観客の皆様と大切な時間が過ごせることを楽しみにして、稽古に励みます。

彩吹真央
物事を一方向からみるのではなく、色んな角度から見定め、相手の考えや立場を想像し理解しりょうとする愛情があれば、この世の争いはすべて無くなる。井上ひさし先生は「イヌの仇討」を通して、その想いを伝えたかったのだと思います。

■再演の感想から
場面転換の全くない、物置の中で繰り広げられるこの芝居は、登場人物一人ひとりの、或いは登場しないながら語られる人物それぞれの立場と心の揺れ、人情の機微が交雑する秀逸な舞台。「赤穂浪士」に描かれる吉良上野介の人物観を変える。必見

現代にも通じる感性と台詞で描かれる濃密な時間は圧巻。大石内蔵助をヒーローとして称えるか、それとも吉良上野介に同情するか・・・という二極的な視点を遙かに超えて、幕府とは何か、世間とは何かという大きな視点を観客に提示する舞台。吉良の視点で社会を俯瞰し、討ち入りの真相を推理小説さながらに暴く筋書きでありながら、登場人物を丹念に繊細に描き上げる素晴らしい脚本。

「お犬様」がかなり大事な部分を占めています。そして、その演技が達者

適材適所に選び抜かれたキャストが配置され、ほぼ全員が出ずっぱり。東憲司の演出は役者だけでなく、本そのものを生き生きとさせていた。ラストシーンも視覚効果を伴い、見ている側が舞台の中に引っ張りこまれるよう。中味が濃く、深く、見応えのある舞台だった。

■こまつ座代表、井上麻矢さんのお話を聞く会「イヌの仇討」舞台づくりウラ・オモテ
2019年12月17日に行われた「聞く劇場」の内容から

  • 「忠臣蔵」というのは赤穂側からみた言い方。上野介の出身地の愛知県西尾市の人たちは「赤穂事件」と言っている。
  • 「イヌの仇討」には、大石内蔵助も浅野内匠頭も出てきません。登場人物10人と綱吉から戴いたおお犬様一匹が炭小屋に入るところから物語はスタート。
  • 元禄時代は江戸時代中期で経済が安定したいた頃。今の時代と似ています(経済は上向きと言われていますが、災害が多かったり、消費税が上がったりでつくられた上向きともいわれる...)。
  • 「仇討ちと心中は江戸の発明」と言われている。
  • 腹を切るというのは、当時の武士にとって悪い死に方ではない。本当に吉良さんは悪者だったのか、仇討されなければならなかったのかを疑問視したのが「イヌの仇討」
  • 何か重要な物事が起きているときに、スケープゴートとして身代わりがでっち上げられる事件があるのではないか、と井上ひさしは「イヌの仇討」に込めたのではと思います。
  • 演出は東憲司さんという若い方。この芝居について「吉良上野介には吉良ならいの言い分や立場があったのではないか。赤穂浪士の仇討は本当に正しかったのかという井上先生のまっすぐな問いかけが目の前に迫ってくるように感じられました。会話とそれによる心理の変化だけでドラマを展開していきます。赤穂浪士の討ち入りに至る事件の経過とその後ろで無責任にうつろう民衆の関心や同情、幕府の意向までを見通し、当時の世相を分析している作品になっている。
  • 多面的な目を持つことの大切さがこのお芝居の一番の狙い。そのような視点を持つことが求められる時代になっていることを感じていただければ面白い観劇になると思います。


# 運営担当 オワリチョウサークルの神田さんがまとめられた記事の中から抜粋させて戴きました。

2019年11月29日金曜日

明日は加藤健一事務所公演「パパ,I Love You!」野々市公演。チラシ等に書かれた情報をもとに,見どころなどをまとめてみました。

金沢市民劇場2019年11月例会 加藤健一事務所公演「パパ,I Love You!」。金沢公演は11月24日に既に終了していますが,明日行われる野々市公演に備えて,「チラシ」や「このゆびとまれ」等から抜き出してみました。

■ひとことで言うと
「喜劇の王様」という異名を持つレイ・クーニーの超スピード・ハイテンション・コメディ!
エリート医師の隠し子騒動で、病院は大パニック?!
2人のライバル医師が熱いバトルを繰り広げ、舞台狭しと駆け回る。

■時間・場所
クリスマスを3日後に控えた、ロンドン、セント・アンドルーズ病院の医師談話室

■物語

  • 病院のスタッフたちは、パーティの話題で持ちきりの中、世界各国から200人もの精神科医が終結する記念講演の日にスピーチをすることになっている主役のデーヴィッドだけは難しい顔で机に向かっている。
  • そんな時,同僚でいまだに独身,出世も見込めない中年医師のヒューバートが現れてくだらないおしゃべりを始める。そのうえ若手医師のマイクや婦長も出たり入ったり。デーヴィッドの頭はイライラするばかり。今日の公演には病院の理事長も出席,妻のローズマリーも夫の晴れ姿を楽しみにしている
  • プレッシャーは大きくなる一方。そこへ突如現れたのは,以前この病院で看護婦をしていたジェーン。デーヴィッドとは18年ぶりの再開。今日はある重大な発言をするためにやってきたのだった・・・。


■見どころ

  • ことばの飛躍,スピード感,そして緩急の自在さ,よくぞここまでやってくれたという満足感いっぱいの舞台
  • 大真面目に嘘をつく,嘘がほころびて,また嘘が生まれる。一度だませても次はだませない。さらにひろがっていく嘘,嘘。そのなかから真実も見えてくる...
  • レイ・クーニーの原作を小田島雄志&恒志(親子)が翻訳。原作の言葉遊びを活かし、さらに日本語の言葉遊びも加えています。2人で翻訳をすることで、ダジャレがブラシュアップ(?)されているようです。

■加藤健一さんから金沢市民劇場の運営サークルの皆さんあての手紙から

  • テーマというものは特にありません。しいてテーマを探すとすれば「人間の欲から生ずる様々な愚かしさを徹底的に笑い飛ばす」という事でしょうか。
  • 笑うという行為そのものの中に絶大な鑑賞価値がある。大きな声で笑う事によってNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の働きが大変に活性化。
  • 笑いを感動にまで昇華させてこそ,はじめてライトコメディを上演する意味があるんだと思っています。
  • ライトコメディに大切なことは,,まず,全員のアンサンブル,つまり演出力。12名の役者が一糸乱れず,寸分の狂いもなく,絶妙のタイミングで舞台狭しと動き回る事によって,はじめてライトコメディは成立する。次に大切なのは,役者たちの誠実な演技。ライトコメディだからと言って役者が面白おかしな芝居を始めたら,見ている方は白けるばかり。

2019年9月27日金曜日

本日から,劇団民藝「野の花ものがたり」例会。ギリギリになりましたが予習用の情報です

金沢市民劇場2019年9月例会 劇団民藝「野の花ものがたり」が本日から始まります。その予習を兼ねて,「チラシ」や「このゆびとまれ」等から抜き出してみました。

■作品について
  • 鳥取市に実在する小さなホスピス「野の花診療所」と,終末医療の現場から発信する心温まるエッセーやリポート,講演などで多くのファンを持つ徳永進院長をモデルとしたお話。
  • 作者と演出は,金沢市民劇場で数年前に観た「萩咲く頃に」のふたくちつよしと中島裕一郎。徳永さんの『野の花通信』という本に基づいているようです。
  • 診療所を訪れる,さまざまな病気とそれぞれの思いを抱いた入所者たちをユーモアとペーソスを交えて描いた作品
  • 徳永さん(作品中の役名は「徳丸進」)がこのホスピスを作ったのは,次のような思いによります。「内科の勤務医時代,たくさんの患者の死に立ち会ったが,ほんとうに十分な対応や支えができたのかどうか。助けて欲しいと訴える人々を誰でも受け入れ,患者の望むことは何でもしてあげる。そんな場所にしたいと願った」
  • 人の死は終着駅なのか。死は悪者なのか,あってはいけないものか...そういったことも考えさせてくれる作品。
■公演チラシに書かれた徳永進さんの言葉から
  • 医療の場(臨床)では死は日常的な現象。戦時下でない平和時の死とは言え,死のまわりには両者を隔てない悲しみがある。
  • 医者になったころからか,死を前にして身も心も凍てつき,所作も言葉も失う日本人の姿を見てきた。もう少し自由でやわらなか空気を病室に届けることはできないか,と思ってきた。
  • 死については様々な先人たちが表現してきた。詩人,音楽家,写真家,哲学者,,,。演劇も古くから死を大切な課題にしている。独特な表現方法が,死の本質を違う角度から差し出してきたのだと思う。死への案内は,同時に生きることへの案内。臨床は他から学ばねばならない。
  • この劇が,日本人の死への思いに小さな変化を生じる一作になればと思う。

■新聞の記事から(2017年1月26日 毎日新聞)
  • 演出のふたくちつよしは「先生が,生きていることの中に死は含まれているととらえているのが見えてきた。ヒーローもヒロインでもない市井の人がどう死を受け止めていくかを,ドラマチックにではなく描きたいと思った」と話す。
  • 戯曲にするに当たってヒントにした徳永医師のエピソードをコラージュし,想像を膨らませた。夫婦や親子,兄妹といった関係の中で死を迎える姿が丹念な筆致で描かれる。
  • 「もともと家族を書いてきたので,社会も家族の目を通して見ていこうという描き方が好き。生きることと死ぬことに葛藤する人間の姿を芝居にしている。日常のなんでもないことをきちんと伝えた時に,いいドラマが生まれるような気がします」

2019年7月14日日曜日

そろそろ,前進座「裏長屋騒動記」例会ですね。予習用の情報をまとめてみました

金沢市民劇場2019年7月例会 前進座「裏長屋騒動記」がもうすぐ始まります。その予習を兼ねて,「会報」や「このゆびとまれ」等から抜き出してみました。

■作品について

  • 寅さん映画の監督としておなじみの山田洋次さんの脚本による「新作歌舞伎」。
  • 内容は,古典落語の「らくだ」と「井戸の茶碗」を合体させた,前進座を念頭に置いて書かれた「長屋物もの」

◎ものがたり
紙屑屋の久六は,裏長屋の浪人 朴斎とその娘お文に懇願されて,古い仏像を買い付けます。この仏像を蔵屋敷の若侍作左衛門に売ったところ,仏像の腹の中から出てきたのは大金五十両!ところが,朴斎も作左衛門も,自分の金でないから受け取れないと言い張り,五十両を持たされた久六は,行ったり来たりで,良心の大ピンチ

一方,同じ長屋の鼻つまみ者,らくだの馬は,魚屋からまきあげたフグにあたって死んでしまいます。兄貴分の半次は,馬の弔いのためと,久六を巻き込み大家の家に乗り込んで,目を覆う大騒ぎ。そんなある日,作左衛門は藩主・綱正に呼び出され...

◎知っておくとよい情報

  • らくだ・・・役打立たずの大きい物につけたあだ名
  • 井戸の茶碗・・・茶の世界では,「一井戸,二楽,三唐津」というくらいステータスのああるもの。韓国由来の飯茶碗で,利休なども価値を置いたよう。
  • 狂言まわし・・・全体の話を進めるのは正直が取り柄の紙屑屋,久し六。
  • 歌舞伎・・・新作でも歌舞伎。赤緑黒の三色幕を使用。鳴り物は舞台下手の御簾内。太鼓・鉦などにぎにぎしいお囃子が聞こえてきます

■山田洋次監督インタビュー
◎作品に込めた思いは?
「儒教の道徳観に窮屈に縛られた侍と,お天道様が見ている,という先祖から伝わるモラルで生きる庶民。同じ人間でありながら,階級が違うと,物の考え方も感じ方も違うということをくっきりさせたいと思いました。

◎喜劇ですが死を大胆に扱いますね
「らくだ」はとてもナンセンスな物語。死骸には手を合わせるという日本人の伝統的なモラルをひっくり返す,けしからん話です。これを本当にあったことのように物語り,倒錯して異常な価値観の世界に観客を引き込まないと,芝居は面白くなりません。

◎子どもの頃から落語好きだったそうですね。人間国宝の先代柳家小さんにんも新作落語を提供しています。
人間の欠点を楽しく表現するのが落語の芸。喜劇もそうです。欠点を面白がりながら温かく表現する。観客はそれを見て大笑いし,人ごとじゃないなど身につまされる。落語があったから僕の映画,特に「寅さん」はあると思っています。

◎常に底辺の人に温かいまなざしを向けてきました。
落語は貧しさも笑いにする。「おまえ,貧乏だな」」とお互い悪口を言いながらゲラゲラ笑うっていうのかな。今は,そういうことでは笑わなくなってきている。それじゃあ,将来の憂いなく安心して暮らしていける世の中なのか。全くそうじゃない...

■前進座俳優・忠村臣弥さんによる「聞く劇場」(6月13日)の内容から
◎歌舞伎のお話

  • はじまりは400年ぐらい前の「出雲のお国」
  • 内容面では,武士の義理や斬った張ったを描く「時代物(荒事)」と庶民の生活を描く「世話物(和物)」に分けられる。
  • 最近では「ワンピース」も歌舞伎化されている。

◎前進座のお話

  • 明治生まれの河原崎長十郎や中村勘右衛門が,トップの役者だけ人気があって給料が良いという,従来の歌舞伎の世界に疑問を持ち,独立を決める。
  • 1931年に前進座を創立。小山内薫などが作った築地小劇場の前身。命名は村山知義。
  • 戦争中も班に分かれて全国巡演。いちばんひどい時は松本に疎開。
  • 戦後,映画にも出るようになり金銭面で余裕ができ,1987年に,吉祥寺に稽古場のついた劇場を作る。
  • 養成所の時は授業料をこちらが払うが,テストに受かって研修生になると給料が支払われる
  • 今年で88周年。これも全国の鑑賞団体のおかげ。

◎忠村臣弥さんのこと

  • 歌舞伎とは縁のない九州出身です。
  • 高校時代は演劇部に在籍。顧問の先生が鑑賞会の会員で,いろいろな芝居を観る機会があった。
  • 卒業後,どこか入団テストを受けようと相談したら,「文学座とか,俳優座は受からないだろう,前進座なら...」と言われ,今日に至っております。
  • いい役をもらっています。金沢市民劇場でも上演された「山椒大夫」で厨子王役でした。
  • 今回は,若侍役。意外や意外ラブロマンスが...。
運営サークルの皆様からのメッセージも掲載されていました




2019年5月21日火曜日

#金沢市民劇場 例会 #青年劇場 公演「#みすてられた島」の上演も迫ってきました。会費納入時に,いただいた「このゆびとまれ」を元に,作品の見どころなどを紹介をしましょう。

金沢市民劇場例会青年劇場 公演「みすてられた島」の上演も迫ってきました。会費納入時に,いただいた「このゆびとまれ」を元に,作品の見どころなどを紹介をしましょう。


■どんな作品?
20xx年,寝耳に水の”独立”話に島は大騒ぎ!!

20XX年。とある島。戦争が終わって安堵していた矢先,突然本土から独立を言い渡される。「独立するってどんなこと?」と当惑する島長一家のもとに,島の有力者たちが次々と集まってくる。とにもかくにも憲法を,と議論が始まり,喧々諤々。長い会議のそのかげで,将来不安から島を脱出しようという人々も...。島の未来と個々の事情・愛情がからまって,はてさて,一体どうなる?

国と島と家族をめぐる近未来コメディ。気鋭の社会派劇作家・中津留章仁と青年劇場が初めてタッグを組んだ記念すべき第1作。本来人間の共同体とはどうあるべきかというテーマで作品作りがされています。

■作・演出の中津留章仁(なかつる・あきひと)さんについて
トラッシュマスターズ主宰。東日本大震災と原発事故を真正面から扱った「背水の孤島」で,2011年,第19回読売演劇大賞・選考委員特別賞,同・優秀演出家賞,第46回紀伊國屋演劇賞,第14回千田是也賞などを受賞。演劇関係者のみならず,映画・テレビ関係者からの熱い支持を集めるいま最も注目される劇作家・演出家の一人。

「中津留章仁が上演する芝居はフツーとだいぶ違う。高速道路を疾走し,カーブを曲がった途端,目の前に大海原が広がっている。そんな感じのする舞台である。それも日本が直面している問題を最新の情報を盛り込んで描いている。」(村井 健 演劇評論家)

■大島憲法について
 この作品は,敗戦直後に伊豆諸島の大島で起きたGHQによる(日本からの)行政分離の処置に対し,大島の冬眠が分離・独立に向けて,いわゆる「大島憲法」を作成した知られざる歴史的事実をもとにしています。
 1945年のポツダム宣言時,日本の施政権を本州,北海道,九州および四国に絞る方向が出されていた。翌1946年1月21日,米軍から伊豆大島の元村村長に日本から切り離される旨が伝えられた。このため村長を中心に島の独立に向け,わずか一ヶ月で憲法草案がつくられる3月上旬には草案がほぼ出来あがっていました。しかし,同3月22日,伊豆諸島を再び日本本土に復帰させる行政分離解除が発令され,大島の独立及び「大島憲法」は幻となった。
 正式名称は「大島大誓言」。1946年に伊豆大島で作られた「暫定憲法」。全23条から成っており,前文で平和主義をうたい,第1条で「大島の統治権は島民にあり」と主権在民を明記したり,有権者の5分の1の要求で,議会の解散や行政府の不信任を決する住民投票ができるなど,島民主権が意識されていました。立憲主義の精神が現れているといわれています。
 現行の日本国憲法となる「憲法改正草案」を発表したのがこの年の4月17日。現行憲法の姿が見える前に,その先を行く進取的な内容にまとめられていました。
「このゆびとまれ」には青年劇場の皆さんからの直筆メッセージも掲載されていました。

■青年劇場制作 福島明夫さんのお話を聞く会 
 4月18日(木)に「十倍楽しむために」と題して,青年劇場制作の福島明夫さんのお話を聞く会が野々市事務所で行われました。その要点です。

(1)演劇界に中津留あり

  • この作品の作・演出の中津留仁は,東日本大震災と福島第1原発事故を扱った「背水の孤島」で伽工を浴びた
  • 中津留は劇団員と一緒に被災地に何度もボランティアに行き,そこでの生々しい体験に基づいた芝居で,いくつも演劇賞を受賞。
  • 今最も注目されている劇作家・演出家の一人

(2)作品が書かれたきっかけ

  • 1990年以降の30年間は国際社会での日本の信頼が失墜した時代。30代~40代は,運動して何かを実現したという実感を持っていない。
  • 辺野古新基地建設をめぐって県知事選や県民投票で沖縄県民の民意がはっきりしているにも関わらず,政府は新基地建設工事を強行しようとしている。青年劇場ではこのような問題をコメディとして芝居を作ることにした。
  • 井上ひさしは,東北の一寒村が日本から独立する物語「吉里吉里人」やドン・ガバチョ大統領がいて島のことは島民が決める物語「ひょっこりひょうたん島」を書いた。
  • 青年劇場では,ひとつの独立した島で政治,経済,社会を描く設定で芝居作りを進めた。

(3)大島憲法

  • そんな時,東京新聞が大島憲法の原本が発見されたことを報道。
  • 当時の村長が島民を集めて憲法をつくることから村作りを始めたことが「みすてられた島」につながった。
  • 第2次世界大戦が終わった1945年当時は,世界中の人たちが平和主義,国民主権,基本的人権の尊重を願っていた。
  • 大戦後,伊豆大島が独立させられようとした時,憲法作りから村作りを始めたことがヒントになった。

(4)作品のテーマ

  • 島民の日常生活と独立させられる島の現実とのギャップをコメディ風に描いた。
  • 島の財産は人間関係である。お金でないもので人間関係が成り立ち,お互いにできることで支え合うことがこの島の一番の財産。
  • 私たちの世代は,日本の古き良き共同体の良さも欠点も知っている。40年ほど前の家父長制支配はダメ。強圧的でない自主性,自発性のある共同体をこの芝居で描きたかった。
  • 「みすてられた島」は,切り捨てられている日本の現状を想定している。「みすてられた感」が多くの人々を支配しているが,客観的には見捨てられていることが出発点であり,「見捨てられたら,見捨てよう」。そこで居直りできるかどうか,自分たちで何かを始めるという想いをこのタイトルに込めている

(5)演劇鑑賞会との類似性

  • このような共同体は演劇鑑賞会の運営サークルに通じるものがある。
  • 演劇鑑賞会の強みは個人会員制でなく,サークルを存続させて話し合う基盤を残していること。
  • 運営サークルの役割は,最初は例会当番だったが,今は当事者として例会に向き合う場となっている。自分たちが働きかけることで例会を成功させる達成感を味わうことができる。

(6)演劇鑑賞会の役割

  • 青年座の芝居に「つながりのレシピ」がある。妻が遺した一枚のレシピを通して,ホームレスや精神障害のある人などとのつながりができ,蘇生していく物語である。
  • 障害を隠さないこと,自分のことは自分で認識して公表し,みんなで共有する。共有すればまわりの人も配慮することにあんり,本人も楽になる。
  • 演劇鑑賞会にも同じような役割がある。今の時代は演劇鑑賞を通じて「ひとりぼっちの高齢者をなくそう(笑)」がキャッチコピー。芝居を観て元気になろう,出歩いてみんなと語り合おう。運営サークルに参加すると必ず必要とされるのだから。
  • みんなで和気あいあいと話し合う関係性ができたらこんなに楽しい余生(笑)はない。



「みすてられた島」はコメディ。大笑いしながら観てください。

2019年3月6日水曜日

金沢市民劇場3~4月例会 劇団文化座「三婆」情報

金沢市民劇場3~4月例会 劇団文化座「三婆」のチケットシールの発行が始まったので,本日の夕方いただいてきました。「お誘いチラシセット」に加え,「三婆」公演に関する情報の書かれた「このゆびとまれ」をもらってきました。その内容を再構成してお知らせ
しましょう。

■どんな作品?
  • 「三婆」は,30年前に野々市例会がスタートした時の例会。野々市鑑賞会の原点とも言える作品です。
  • 老いること,生きていくこと,人と人とのつながりを笑いと涙の中で改めて考える名作。社会性とエンターテインメントを兼ね備えた人間喜劇
  • 1963年(昭和38年),金融業者の武市洪蔵が妾の駒代の家で急死。知らせを聞いて本妻の松子と浩蔵の妹タキが駆けつけた。やむなく同じ敷地内にすむことに女3人がバトルを繰り広げる。もう決して若くはない3人。どんな思惑が3人の胸中にうずまく?
三婆はそれぞれ,陰では次のようなニックネームで呼ばれています。
  • 本妻 松子(カボチャ婆): 佐々木愛
  • 妾 駒代(キツネ): 阿部敦子
  • 小姑 タキ(電気クラゲ): 有賀ひろみ
■「三婆」の歴史
  • 1973年,東宝芸術座での初演。以来繰り返し上演されてきた作品
  • 1974年,映画(三益愛子,田中絹代,小暮実千代)
  • 文化座では1977年,劇団創立35周年記念として初演。そのときのキャストは鈴木光枝,河村久子,遠藤慎子。
  • 金沢市民劇場では1989年,野々市会場で上演
  • 2016年,28年ぶりに再々演が実現
■ことば
小幡欣治(脚本担当)さん「商業劇場の舞台でこんな色気のない婆さんばかりがぞろぞろ出てきて,果たして商売になるだろうか,と正直なところ自信がなかった」 
西川信廣(文化座での演出)さん「老いを扱いながらも明るい人間喜劇として「共生」という生き方を示している。老いの先には死という未知の領域がある。しかし老いて孤独にならず老いを共に迎える人たちがいたら幸せではないらどうか」
平成元年に野々市で上演された作品を平成時代の最後の最後に上演するのも,どこか象徴的ですね。それにしても有吉佐和子さんの原作の先見性には驚かされます。


2018年12月23日日曜日

2019年度金沢市民劇場第54回総会を1月26日(土)に開催します

金沢市民劇場の2019年度の総会を以下のとおり開催します。サークルの人数により,代議員数は違いますので,人数に合わせてご出席ください。あわせて,記念講演も行われます。よりより市民劇場の指針をみんなで作りましょう。

2019年度金沢市民劇場第54回総会
日時:2019年1月26日(土)午後1時~4時30分
場所:金沢市文化ホール3階 会議室(金沢市高岡町15番1号)
参加者数:
 サークル員1~10名→ 1名の代議員が出席
 サークル員11~20名→ 2名の代議員が出席
 それ以降,10名ごとに1名の代議員を選出してください。
オブザーバー参加も歓迎します

総会記念講演
講師:藤木久美子(青年劇場俳優)
演題:わたしと鑑賞活動&「みすてられて島」のウラ・オモテ(仮題)

青年劇場の舞台でおなじみ,女優の藤木久美子さんに「「みすてられ島」あるある。」「女優として歩んだ道や鑑賞運動との出会い」などについてお聞きします。観劇の楽しささも倍増する内容になることでしょう。


2018年度 第34回金沢市民劇場賞アンケートにご協力ください

今回で34回目となる金沢市民劇場賞のアンケートを現在行っています。アンケート用紙は,各サークル代表者に配布済かと思います。サークルで相談の上,以下のとおり提出をお願いします。

第1次締め切り 12月17日~20日受付期間

第2次締め切り 1月13日~18日受付期間

用紙を事務所に持参いただいても,郵送・FAX・E-MAILでも構いません。

FAX:076-263-5059
E-MAIL kangeki@skyblue.ocn.ne.jp
〒920-0961 金沢市香林坊1-2-40 金沢市民劇場

今年度,金沢市民劇場で観た作品は次のとおりです。個人的には,運営サークルを担当した作品への思い入れが強くなってしまうのですが...サークルの皆さんとご相談の上3位まで順位を決めてください。

  • 2月 文学座「女の一生」
  • 4月 劇団テアトルエコー「もやしの唄」
  • 6月 劇団民芸「大正の肖像画」
  • 8月 劇団NLT「しあわせの雨傘」
  • 10月 劇団俳優座プロデュース「十二人の怒れる男たち」
  • 12月 こまつ座「マンザナ,わが町」


公式WebサイトのURLを変更しました

金沢市民劇場公式Webサイトは,Yahoo!ジオシティーズの無料サービスを利用していましたが,今度の3月にサービスを停止することになりましたので,以下のサイトに移行することにしました。

従来のURL
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Stage/5653/

今後のURL
https://kanazawashikingekijo.web.fc2.com/

内容は同様ですが,URLが変更になりますので,ブックマークに登録されている方は変更をお願いいたします。

2018年10月7日日曜日

#十二人の怒れる男たち 金沢公演。搬入のお手伝いをしてきました

10月7日の朝8:00頃から1時間強,「十二人の怒れる男たち」金沢公演の大道具,小道具等の搬入のお手伝いをしてきました。公演の舞台裏を見ることができるのは,金沢市民劇場をはじめとした,演劇鑑賞団体ならではのことだと思います。力作業もありますが,作業をすることで,作品に対する思い入れが増すので(ちょっと作り手側の気分になれます),演劇鑑賞をより深いものにできると感じています。

石川県立音楽堂の楽屋口に集合。大型トラックが苦労して車庫に入った後,作業開始。

石川県立音楽堂邦楽ホールは,2階にあるので,すべての道具をエレベータ(というか,舞台のセリそのものですね)で上に上げる必要があります。その作業を「エレベータの上」と「エレベータの下」に分かれてお手伝いしました。私は「上」のお手伝いをしました。

まず,奈落の底から,ステージに「セリ」で上がりました。セリの上では緊張感が必要なのですが...滅多にないことなので,撮影をさせてもらいました。

「巌門」のTシャツが印象的でした。オフの昨日行ってこられたそうです。


陪審員室は基本的に重厚なイメージだったので,黒っぽいものが多数ありました。

舞台の進行とともにリアルタイムで動く注目の「掛時計」もありました。
ただし本番では「時間も時計も忘れて」舞台に集中してしまいました。
楽屋への荷物も搬入。役者さん用の飲料やおやつなどもセットされていたのですが,カップについても,しっかり1号~12号に並んでいるのを発見して,密かに受けていました。

主な道具をステージの上に乗せ,私たちの役割は終了。台風の影響もほとんどなく,無事準備を終えることができました。


個人的には力仕事は苦になりませんので,また,次回以降も強力したいと思います。

2018年9月29日土曜日

俳優座プロデュース「十二人の怒れる男たち」を十倍楽しむために

金沢市民劇場10月例会「十二人の怒れる男たち」の上演が近づいて来ました。この作品をより楽しむことができるよう,8月21日に事前学習会が行われました。既に1ヶ月以上前になりましたが,大変面白い内容でしたので,改めてご紹介しましょう。講師は,俳優座劇場の制作担当,箱田雅幸さんでした。


俳優座と俳優座劇場と俳優座プロデュース
  • 俳優座は1944年にスタートした劇団
  • 当時は三越デパートになる,三越劇場などで上演を行っていたが,時間的制限もあったので,自分たちで作ることになった。
  • そのため,千田是也,東野英治郎といった俳優座の役者たちが映画に出て,お金を稼いだ。その稼ぎの約70%(!)を投入して,1954年,六本木に劇場が完成した。これが新劇人が自分で建てた劇場,俳優座劇場
  • その後,1980年に9階建てのビルを作り,席数300の劇場になった。
  • 俳優座劇場は,貸館事業も行っており,「俳優座劇場プロデュース」の形で,色々な劇団の役者を集めた,オールスターゲームのような形の上演も行うようになった。
旧制高校の復元教室で「勉強」会
俳優座劇場プロデュース「十二人の怒れる男たち」
  • その「俳優座劇場プロデュース」の代表作が,「十二人の怒れる男たち」。
  • もともとは,アメリカのテレビドラマ&映画
  • 1954年 レジナルド・ローズ原作によるアメリカのテレビ・ドラマとして放送される
  • 1957年 テレビドラマの好評を受け,シドニー・ルメット監督,ヘンリー・フォンダ等の出演で映画化(タイトルは「十二人の怒れる男」)
  • 映画版のヒットを受けて,舞台作品も作られるようになる。
  • 1988年に額田やえ子訳,熊井宏之演出の版で初演された後,1995年からは酒井洋子訳,西川信廣演出の版で上演を続けている。
  • 両版の通算上演回数は600回以上となる財産演目
  • 今回のキャストは,2015年の「史上最強」と言われるメンバー

「十二人の怒れる男たち」はどんな作品?
  • アメリカで起こった「父親殺し(容疑)」についての陪審員裁判を描いた作品
  • 「12」というのは陪審員の数
  • 当時,有罪になると死刑になった。ただし,その場合,12対0になる必要がある
  • 舞台は冷房のない暑い陪審員室が中心
  • 最初に陪審員による予備投票をしたところ,陪審員8号のみが「無罪」に手を上げた
  • それ以外の陪審員は,「有罪」に挙手。中にはやる気がなく,早く帰りたがっている人もいる状況
  • 8号が「無罪」とした理由は,「一人の人間の命がかかっている。もし間違っていたらどうする。話し合いもしないで決められないのでは」というもの
  • その後,「有罪」として証拠を一つずつ確かめていく。この過程がドラマの見所
(例)身長差があるのに「飛び出しナイフ」の使い方が変?
   (例)「逃げるのを見た」発言については,時間を計って,物理的に可能か検証
  • 段々と怪しい部分が増えてきて,再投票をしていく度に,10対2,9対3...という感じで「無罪」が増えていく...さて最後はどうなるでしょうか?
  • 13人目の陪審員として,お客さんが参加しているように思える作品。九州での公演では,いつまでも反対をしている3号に対して「まだ分からないのか!」と客席から声が掛かったとのこと。
前回上演との違い
  • 前回の上演(金沢市民劇場では1990年に上演されたもの)との違いは,(1)テーブルの向き,(2)前回はカットされていた部分・セットがあったこと
  • テーブルは,前回は短辺が客席に向くような「タテ置き」だったが,今回は長辺が客席に向く「横置き」
  • その結果,ずっとお客さんに背を,向けている陪審員が出てくる。セリフが聞こえにくくならないように,セリフを言う際に動くといった工夫をしている。
  • 奥の席の陪審員をよく見えるようにするため,舞台全体に傾斜を付けている(「八百屋舞台」)。その結果,上演中ずっと斜めになっていることになるので,結構大変。
  • 前回は,舞台にはテーブルしかなかったが(私も観たのですが,確かにそうだったと思います),今回は次のようなセット・小道具を使っている。
  • 男子トイレ:舞台の横に紗幕を使って用意。会議そのものだけではなく,トイレでの密談も重要なので,今回はオリジナルどおり入れている。
  • 時計:会議の進行と共に,動いています。結構大きいので,搬入の時は,気をつけてくださいとのこと
  • 窓:窓の景色も,会議の前後で変わっている。最後は雨が上がり夕焼けに

出演者の紹介
  • 1号 塩山誠司(俳優座,石川県輪島市出身) 職人になるのが嫌で輪島を離れたけれども,数年前のNHK朝ドラ「まれ」で職人役で出演ことになったそうです。
  • 2号 岸槌隆至(文学座,学生時代金沢で過ごしたとのこと)数年前の「セールスマンの死」でのウェイター役も印象的でした。
  • 3号 青木和宣(文化座)最後まで「有罪」にこだわる人
  • 4号 瀬戸口郁(文学座)
  • 5号 渡辺聡(俳優座)ナイフの名手役
  • 6号 山本健翔(劇舎カナリア)
  • 7号 古川龍太(フリー,新国立劇場養成所出身&金沢出身)予定があって,早く終わらないかイライラしている人の役
  • 8号 原康義(文学座)
  • 9号 金内喜久夫(文学座)2番目に「無罪」に同意。85歳の大ベテランです。
  • 10号 柴田義之(劇団1980)どなり続ける役なので,役作りに迷っていたが...「アメリカの大統領のイメージで」行くことにしたそうです
  • 11号 米山実(文化座)
  • 12号 溝口敦士(テアトル・エコー)行ったり来たりする人(優柔不断?)
  • 守衛 田部圭祐子(フリー)
最後に
  • 高校生向けに上演した時,高校生は被告人の少年の気持ちで聞いており,熱い感想が多数寄せられたそうです。
  • 金沢市は,実は,裁判員裁判に遭遇する確率が非常に低い都市ですが,皆様も,どの人に近いか考えながら観るのが面白いのではないかと思います。
  • 最後に,この作品のテーマである,「民主市議」についてのコメントがあって勉強会は終了しました。「多数決は本当の民主主義ではない。少数派の尊重とと議論を尽くすことが重要。」
この日の会場は旧第四高等学校の校舎だった建物

2018年9月8日土曜日

9月7日 #十二人の怒れる男たち 運営サークルに参加。金沢市民劇場50年の歴史を振り返るような話題に

昨晩は10月例会「十二人の怒れる男たち」の運営サークル会があったので出席してきました。まずは,会員募集用のチラシセットを封筒に袋詰め。個人的には,あれこれ考えるより,こういう作業をしている方が好きです。

なぜか毎回,ラスクとコーヒーをいただいています。自己紹介をした後,「会員お誘い」の状況について情報交換。

段々と「これからの会員拡大方針」みたいな大きな話になってきました。次のような色々なアイデアが出ていました。

  • 仕事に余裕が出始める,60歳の人が狙い目では。特に趣味のない男性で,「家に居られると煙たがられる人」がちょうど良いのでは。
  • 高齢者会員に孫を誘ってもらうのはどうか?
  • 大学生は舞台芸術には関心はあるが,新劇については反応が薄い。2.5次元の世界に熱中している人が多いが,新劇についても,こういったビジネスモデルを参考にすべきかも。
  • かつては有名俳優が出演することで,会員を誘うことが多かったが,最近は演劇そのものの魅力を伝えていかないと誘えないのでは(前例会の賀来千香子さん出演の例会は最近では例外的)
  • 来年のラインナップは見やすい喜劇中心なので,誘いやすいと思う。
  • バブル時代は,金沢市民劇場のポスターを市内各地で見かけたが,最近はポスターを掲示しにくくなった。やはり口コミが重要では。
その後,金沢市民劇場で上演されてきた全作品名の書かれたA3資料が登場。今回集まったメンバーは30年以上入っている人が3人いたので,「かつては特別例会というのがあり,色々な劇団を呼んでいた」「この作品はみた」「あの作品はこうだった」というような話がはずみました。

最後に10月例会作品に出演する,全メンバーからの運営サークル宛の手書きメッセージ。よくご覧になりたい方は,来週の「シール発行」の際に窓口でじっくりお読みください。


2018年9月1日土曜日

9月1日「十二人の怒れる男たち」運営サークル会報告

本日9月1日,大雨洪水警報が解除された夕方から,10月例会「十二人の怒れる男たち」第5回運営サークル会が行われたので,出席してきました。

来週からのシール発行作業を和気あいあいと行った後(こういう作業は,みんなでやると楽しいものですね),自己紹介を行い,「例会に向けて,新規入会者数の勧誘を各サークルでひとがんばりしましょう」といったことを確認しました。

情報交換の中では,中部北陸ブロックの中では,「岐阜」と「となみ」にものすごく活気があるということが紹介されました。事務局の江口さんのお話によると,「運営サークルみんなががんばる」「あきらめない」というのがポイントのようです。年1回の運営サークルを担当する時には,がんばりましょう,ということですね。

本日の会を通じて,金沢市民劇場のような演劇鑑賞団体でグループを作って演劇を鑑賞することには次のようなメリットがあると改めて思いました。

  1. 共通の演劇について知人と感想を述べあうきっかけになる。
  2. 色々なタイプの演劇を見続けるきっかけになる。
  3. 作品の上映や劇団・俳優を直接的に支えることができる。

特に「3」は演劇鑑賞団体ならではのメリットです。演劇の大道具・小道具の搬出・搬入,会場での受付・アナウンス,花束の贈呈...演劇をお客さんとして鑑賞するだけではなく,年に1回は作り手側・送り手側の一員となることができます。近年,ボランティア活動を通じて,社会的な活動に参加してみたいという人が増えていますが,演劇鑑賞団体の活動にも似たところがあるかもしれません。劇団や俳優を直接的に支えることで(会員数を増やすことがいちばんの支援),全国各地で演劇を日常的に鑑賞することのできる環境を作ることに貢献できると思います。

こういった活動に参加することは,お金では買うことのできないものです。江口さんは「周回遅れのトップランナーになっている」とおっしゃられていましたが,おそらく,自分たちで劇団や俳優を支えつつ,演劇を鑑賞したいという人は,多いのではないかと思います。

また,日ごろからの顔なじみと一緒に演劇を楽しむことに加え,今回の運営サークルの会のように,初めて顔を合わせるような人たちと演劇をきっかけに話題を広げることができます。私自身,運営サークルの活動に参加することは久しぶりだったのですが,改めてそのことを感じました。

さて次回以降ですが,以下の表のような「当日分担表」などを決めていくことになりそうです。

これからも,可能な限り,運営サークル会の様子などを報告していきたいと思います。

2018年8月28日火曜日

金沢市民劇場の活動を応援するブログを立ち上げてみました。

金沢市民劇場ホームページの更新の担当をしている外光派と申します。今年度,10月例会の俳優座劇場プロデュース「十二人の怒れる男たち」の運営サークルを担当することになったのをきっかけに,ブログとツイッターで情報発信をすることにしました。よろしくお願いします。

8月21日に行われた,俳優座劇場プロデュースの制作担当,箱田雅幸さんによる「十二人の怒れる男たち」の事前学習会でのお話を聞いて,この作品への期待が増しました。今後,例会を楽しむための情報を提供していきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。