■ひとことで言うと
「喜劇の王様」という異名を持つレイ・クーニーの超スピード・ハイテンション・コメディ!
エリート医師の隠し子騒動で、病院は大パニック?!
2人のライバル医師が熱いバトルを繰り広げ、舞台狭しと駆け回る。
■時間・場所
クリスマスを3日後に控えた、ロンドン、セント・アンドルーズ病院の医師談話室
■物語
- 病院のスタッフたちは、パーティの話題で持ちきりの中、世界各国から200人もの精神科医が終結する記念講演の日にスピーチをすることになっている主役のデーヴィッドだけは難しい顔で机に向かっている。
- そんな時,同僚でいまだに独身,出世も見込めない中年医師のヒューバートが現れてくだらないおしゃべりを始める。そのうえ若手医師のマイクや婦長も出たり入ったり。デーヴィッドの頭はイライラするばかり。今日の公演には病院の理事長も出席,妻のローズマリーも夫の晴れ姿を楽しみにしている
- プレッシャーは大きくなる一方。そこへ突如現れたのは,以前この病院で看護婦をしていたジェーン。デーヴィッドとは18年ぶりの再開。今日はある重大な発言をするためにやってきたのだった・・・。
■見どころ
- ことばの飛躍,スピード感,そして緩急の自在さ,よくぞここまでやってくれたという満足感いっぱいの舞台
- 大真面目に嘘をつく,嘘がほころびて,また嘘が生まれる。一度だませても次はだませない。さらにひろがっていく嘘,嘘。そのなかから真実も見えてくる...
- レイ・クーニーの原作を小田島雄志&恒志(親子)が翻訳。原作の言葉遊びを活かし、さらに日本語の言葉遊びも加えています。2人で翻訳をすることで、ダジャレがブラシュアップ(?)されているようです。
■加藤健一さんから金沢市民劇場の運営サークルの皆さんあての手紙から
- テーマというものは特にありません。しいてテーマを探すとすれば「人間の欲から生ずる様々な愚かしさを徹底的に笑い飛ばす」という事でしょうか。
- 笑うという行為そのものの中に絶大な鑑賞価値がある。大きな声で笑う事によってNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の働きが大変に活性化。
- 笑いを感動にまで昇華させてこそ,はじめてライトコメディを上演する意味があるんだと思っています。
- ライトコメディに大切なことは,,まず,全員のアンサンブル,つまり演出力。12名の役者が一糸乱れず,寸分の狂いもなく,絶妙のタイミングで舞台狭しと動き回る事によって,はじめてライトコメディは成立する。次に大切なのは,役者たちの誠実な演技。ライトコメディだからと言って役者が面白おかしな芝居を始めたら,見ている方は白けるばかり。