2019年3月6日水曜日

金沢市民劇場3~4月例会 劇団文化座「三婆」情報

金沢市民劇場3~4月例会 劇団文化座「三婆」のチケットシールの発行が始まったので,本日の夕方いただいてきました。「お誘いチラシセット」に加え,「三婆」公演に関する情報の書かれた「このゆびとまれ」をもらってきました。その内容を再構成してお知らせ
しましょう。

■どんな作品?
  • 「三婆」は,30年前に野々市例会がスタートした時の例会。野々市鑑賞会の原点とも言える作品です。
  • 老いること,生きていくこと,人と人とのつながりを笑いと涙の中で改めて考える名作。社会性とエンターテインメントを兼ね備えた人間喜劇
  • 1963年(昭和38年),金融業者の武市洪蔵が妾の駒代の家で急死。知らせを聞いて本妻の松子と浩蔵の妹タキが駆けつけた。やむなく同じ敷地内にすむことに女3人がバトルを繰り広げる。もう決して若くはない3人。どんな思惑が3人の胸中にうずまく?
三婆はそれぞれ,陰では次のようなニックネームで呼ばれています。
  • 本妻 松子(カボチャ婆): 佐々木愛
  • 妾 駒代(キツネ): 阿部敦子
  • 小姑 タキ(電気クラゲ): 有賀ひろみ
■「三婆」の歴史
  • 1973年,東宝芸術座での初演。以来繰り返し上演されてきた作品
  • 1974年,映画(三益愛子,田中絹代,小暮実千代)
  • 文化座では1977年,劇団創立35周年記念として初演。そのときのキャストは鈴木光枝,河村久子,遠藤慎子。
  • 金沢市民劇場では1989年,野々市会場で上演
  • 2016年,28年ぶりに再々演が実現
■ことば
小幡欣治(脚本担当)さん「商業劇場の舞台でこんな色気のない婆さんばかりがぞろぞろ出てきて,果たして商売になるだろうか,と正直なところ自信がなかった」 
西川信廣(文化座での演出)さん「老いを扱いながらも明るい人間喜劇として「共生」という生き方を示している。老いの先には死という未知の領域がある。しかし老いて孤独にならず老いを共に迎える人たちがいたら幸せではないらどうか」
平成元年に野々市で上演された作品を平成時代の最後の最後に上演するのも,どこか象徴的ですね。それにしても有吉佐和子さんの原作の先見性には驚かされます。